ソフト系IT産業インタビュー
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株式会社e-Front
立地についてインタビュー
株式会社e-front 島根支社 支社長 佐々木 大輔様に島根県への立地についてお伺いしました。
島根県に立地しようと検討されたきっかけは?
リーマンショックの影響で業界不況に陥った後、回復の兆しが見え始めた頃のことですが、本社のある東京では、業界全体の人材不足が顕著になってきたんですね。そこで地方で人材を確保することを考え始めました。
弊社社長が福岡県出身、そして私が島根県出身と、もとより西日本に縁を感じていたこともあって、まずは大阪を中心に検討を始めましたが、昨年(2014年)まで支社設立等の具体的な段階には至りませんでした。そんな時、島根県がIT企業向けに企業立地の視察ツアーを企画していることを知り、すぐに参加させていただいたのですが、そこで島根県の制度やサポート体制など、地元企業さんなどの話を交えながら教えていただき、人材確保の手応えがあったので、具体的な検討に至った次第です。
私自身、できることなら出身地の浜田に拠点をという思いがあったので、浜田市にも問い合わせてみましたが、IT企業に向けた制度もサポートもないと言われまして(苦笑)。そこで島根県に相談したところ、県の方から浜田市に働きかけていただき、そこからはトントン拍子に話が進んでいきました。
また、浜田支社開設にあたっては、浜田市が推進する廃校の再活用事業を利用しましたが、これは弊社が島根拠点に求めていたセキュリティレベルをクリアしていたので問題ありません。おかげで全国的にも珍しい廃校を拠点にしたIT企業が誕生したわけです。
浜田市に拠点を置く利点とは?
決め手となったものがいくつかあるんですが、まずは採用という面では、私が県西部で唯一情報処理を教えている地元商業高校の情報処理科の卒業ということで、学校とのパイプがあるということです。そのパイプを活かして、学校での実践的教育を踏まえた協力体制を作るべく、学校側に働きかけをはじめたところです。ふたつめは島根県立大学浜田キャンパスの存在です。浜田キャンパスの学生との接点が少なく、まだ未知数ではありますが、地域との取り組みなど積極的に行われているとのことで、そういった面で何か一緒にやれるんじゃないかなと考えているところです。高校にせよ大学にせよ、地域にこういった学校があるというのが大きな決め手になりましたね。
また、地理的に広島に近いので、先々広島のIT企業と一緒に何かやれるんじゃないかなと、まだ事業に直結するイメージではありませんが、広島というのも大きなキーワードになっています。
島根県で立地されて良かった点と困った点は?
自治体のサポートもあって、予想以上のスピードで会社の認知度が上がりましたね。新聞など地元メディアでも取り上げていただき、その効果からか広島からの問い合わせもあって、先週も広島の企業から見学に来ていただいたりと、確実に広がっています。弊社の認知度が高まれば、県西部の新卒者の中から、進路のひとつとして、IT業界を考える人が増えてくるかも知れません。いま、彼らの進路の中にIT業界というのはないので、そういう選択肢のひとつになるのは明るい材料です。
困った点でいうと、IT業界や産業に対する理解がないところですね(笑)最初の頃は、「IT企業です」と自己紹介すると、「ホームページとか作れるんですか?」みたいな問い合わせが多くて(苦笑)
実際、IT産業自体裾野が広く、いろいろな職種がありますよね。なので、中学生の時期からそういう部分を意識していただけるように先生方に理解を深めていただきたいなあと。そういった方面に学生たちの興味を向かせる大きな窓口が学校の進路指導だと思いますし。もちろん弊社としても、教育機関との連携を強化したいと考えています。
今後の島根県での御社の展開は?
来春の開設に向けて、浜田市内にふたつめの拠点を作る準備を進めているところです。こちらはセキュリティレベルの高い、ニアショア開発の拠点になります。これが正式に立ち上がれば、東京や関西からの人材を呼び戻せるかなと思っています。
教育面については、弊社としては協力を惜しまないという姿勢で、学校側の具体的な反応を待っている状況です。それ以外では、東京でも流行り始めている、子ども向けのプログラミング塾などがこちらで出来ると面白いんですが、これにはPC機器類の整備など、いろいろな問題がありますので、すぐには動き出せないでしょうね。
それから、地域の学生やその家族に協力してもらいながらコンテンツビジネスに着手しています。その第1弾として、浜田市の歴史にまつわるキャラクターでLINEスタンプを作ったのですが、ここからいろいろと発展させていこうと話し合っているところです。弊社は旅行ビジネスに携わっているので、地域の観光振興に遠からず関係があります。また、現在は国内旅行の開発も始めていますので、コンテンツという枠組みの中で、地方都市の観光振興はどうなっていくのだろう?という部分を模索している面も強く、そこから何かカタチが出来上がっていくと良いなあと思っています。
会社の基本情報およびお問い合わせ先
会社名 : 株式会社e-Front 島根支社
連絡先 : 〒697-0011 島根県浜田市後野町779番地2
TEL/FAX 0855-25-5890
URL : http://shimane.e-front.co.jp/
事業内容
旅行業システム開発
- 「DREAM」リニューアル 「DREAM」とは旅行業の各業態に併せたプラットフォームから貴社の業務に完全対応させたカスタマイズを行った上で導入する、セミオーダーメイドの旅行業務一元管理システムです。お客様からの様々なニーズに応えるべく、システムのリニューアルを進めています。
- 旅行WEBサービス構築 旅行ツアーのコンテンツを販売する会員制WEBサービスの構築を進めています。
IT コンサルティング
- IT投資相談
- IT診断
- IT顧問
- システム導入支援
- システム構築
- プロジェクトマネジメント
研修・セミナー
- 法人向けIT投資セミナー
- 自治体・教育機関向け業界研究会
- ITリテラシー研修
- その他
授業
- 近隣の学校での授業受託 島根県西部の学生のITリテラシー向上に貢献しています。