ソフト系IT産業インタビュー

ソフト系IT産業インタビュー

フェンリル株式会社

橋本 進一郎様、田林 徹也様

立地についてインタビュー

日本国内でメジャーなタブブラウザ「Sleipnir(スレイプニール)の開発で知られるフェンリル株式会社 橋本 進一郎様、田林 徹也様のお二人に島根県での立地についてお伺いしました。

島根県に立地しようと検討されたきっかけは?

作業風景 私たちの本社は大阪で、東京にも支社がありますが、そうした都市圏では、昨今ソーシャルゲームメーカーが台頭してきた影響で、慢性的な人材不足に陥っています。しかもそうした大きなメーカーに籍を置く人材でも、ジョブホッパーに代表される転職が当たり前となった今の世の中では、仕事はあっても人材の定着さえも難しく、さらに弊社のような中小企業ではますます厳しい状況です。こうした現状を踏まえ、地方へ人材を求めて視察を始めたところ、IT企業に対するサポート体制が充実している島根県を知ったんです。

  他県では、起業したばかりのベンチャー等への助成制度はあっても、私たちのような中堅企業は対象外という場合が多い。加えて、IT企業の誘致をしている場合でも、他県ではコールセンターなどを想定した枠組みが多く、私どものようなソフトウェア開発会社にとっては、必ずしも最適と言えません。その点、島根県では全国的にも珍しい、ソフトウェアメーカーに向けた誘致がおこなわれているので、これ以上の条件はないだろうと判断し、立地に踏み切りました。

島根県への立地に至った要因は?

そうしたサポート体制の充実はもちろんありがたいですが、IT企業誘致の思いの強さを感じたというのが決め手でした。いろんな行政が様々な企業誘致の枠組みをやっていますが、「制度はこれだからきたかったらどうぞ」ではなく、熱心に口説いてくださってこそホレるというのもあります。こちらは進出にあたって心配なことは山ほどあって、支援制度とは関係ないところで親身になってもらえるのかというのが気になりますから。結果、地元IT関連の方々への橋渡しや都会で働く島根県出身エンジニアのUターンイベントの開催等、十分すぎる支援をいただきながら目標人員数を確保でき、地域の方々とともに支社開設を祝うことができました。

島根県で立地されて良かった点と困った点は?

求めていた良い人材が来てくれたことに尽きます。当初は私たちがマネージャーとして管理する予定でしたが、松江支社で新規採用した20代のスタッフだけで安心して仕事が任せられているくらいですから。 また、島根には企業が地に足を付けてしっかりと育っていくイメージがあります。実際の離職率も低いと聞きますし、IT業界ではその辺が問題なので、大きな安心感になります。

困った点は特にありませんが、例えば一度に大量雇用などの必要があったとしても、絶対数の少なさから来る(人材確保の)厳しさはあると思います。

今後の島根県での御社の展開は?

いずれは島根スタッフが中心となって西日本を展開させていきたいと考えています。また、先に述べたとおり、一度に大量雇用というのは難しいですが、3年間で30人体制というマイルストーンを設定しているので、まずはそれを目指していきたい。人が増えたぶんだけ可能性も増えるのがITの世界です。今はアプリ制作やウェブサービスは我が社の核ですが、島根に来てからは、それ以外の可能性(業務拡張)を強く思えるようになりました。

会社の基本情報およびお問い合わせ先

会社名 : フェンリル株式会社 島根支社
所在地 : 〒690-0816 島根県松江市北陵町1番 テクノアークしまね南館
本社 : 〒530-0011 大阪府大阪市北区大深町 3番1号 グランフロント大阪タワーB(オフィス) 14F
連絡先 : TEL:06-6377-7606(代表)
FAX:06-6377-7609
設立年月 : 2005年6月13日
代表者 : 最高経営責任者 牧野 兼史
社長 柏木 泰幸
URL : http://www.fenrir-inc.com/jp/

事業内容